楽農通信 No.53

140周年記念公演

素人おたのしみ芸能団「らくのう座」素人おたのしみ芸能団「らくのう座」も結成して22年目に入った。

座員は10名。民俗芸能を中心とした演目がほとんどで、田舎のお祭りや、敬老会、保育園、介護施設などからお声がかかり、公演回数も700回を超えた。

大抵は、ちまちまンとした会場での公演だが、まれには、誰も見てはいなかったけれど、大きな市民会館ホールでの成人式公演なんていうのもあった。

 

今回、長野市のある小学校の140周年記念事業に「らくのう座」公演を、という話をいただいた。

日本中の小学校が、明治6、7年ごろに開校して今年辺りが140周年だという。

依頼をいただいたPTAの女性教養部長さんに「何かの前座ですか?」と尋ねると

「違う」と言う。

第一部が「らくのう座」公演で、第二部は地域の歴史の講演を地元の公民館長が話されるのだと言う。

「節目の大切な記念事業なのに、本当に素人の、父ちゃん母ちゃんたちの「らくのう座」の公演でいいんですか?」と聞くと

「お願いします」と言う。

「そんなら」と思いつつも、それなりの記念公演にしなければと、いつもの公演のときよりは、ずっとけいこ(・・・)を積んで、新しい衣装もみんなで縫った。

 

当日は、座員全員の都合がつき、10人で緊張気味に現地へ向かった。

長野市というからもっと町場を予想していたが、その小学校は田んぼの中に建っていた。

学校に着くと早速会場の舞台の上で、位置取りやら、通しげいこ(・・・)をして、教養部の方々の手作りの昼食をいただいた。

居合わせた教養部長さんに「どうしてらくのう座に決まったんですか?」と座員の一人が尋ねると

「みなさん今日はありがとうございます。この記念事業を行うに当たり、校長先生にお聞きしましたら、今回は150周年じゃなくて、140周年記念ですから、気楽に楽しくやってくださいと言われました。らくのう座になったのは、全体の予算が5万円しかなかったので、*子ども劇場の方にご相談したら、らくのう座さんならやってくれるんじゃないかと、お聞きしましたので決めさせていただきました。みなさん、今日は気楽に、楽しくやってください。」と

実に、はっきりと、さわやかなご挨拶をいただいた。

 

「ところで、150周年記念のときは呼んでもらえないよねえ?」と長老座員

「さあ、私もいませんし」と部長

「私たちも生きてるかどうか分かんないよねえ」と長老座員

 

ともあれ公演は始まり、先生と来賓と地域の方々に囲まれて、最初は硬くなっていた160人の子供たちも少しずつ氷が解け、後半には、みんな体を揺らして応援をしてくれた。

1107-2御神楽(みかぐら)水口囃子(みなくちばやし)八木(やぎ)(ぶし)(とり)さし(まい)大黒(だいこく)(まい)屋台囃子(やたいばやし)と、みんな古めかしい演目だったが、受け継がれてきた子どもたちの遺伝子に少しは触るものがあったのだろうか。

最後に教養部の女性からダリアの花束をいただき、盛大な拍手もいただいた。

「みなさんありがとう。お元気で」とってもいいお客様たちでした。

 

 

*子ども劇場:生の演劇を子供たちに見せようと活動している全国組織の団体

Written by support on 11月 7th, 2013