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楽農通信 No.66   no comments

いつもの年なら赤い除雪機が大活躍する1月の末に、全く雪のない我が家の庭に

スノードロップの花が咲いた。

当然のことながらリンゴや桃の生育も進んでいると思われるので、後で困らないようにと頑張った。かんじきを履いて、昼飯をリュックに入れて、せん定に通う畑も 今年は軽トラックで楽々と行けるのだが、どうしたことか、なかなか はかどらない。原因は、体力の衰えではない!と思うのだが、そのことは考えないようにしている。

新型コロナウイルスの影響で、我が家でも在宅料理、断捨離(だんしゃり)、家庭菜園で盛り上がった。中でも菜園の出来が良かった。小松菜、春菊、アスパラ菜、空芯菜、サニーレタス、ズッキーニが、後から後から採れる。「なんで そんなに菜っ葉ばかりを播(ま)いたの!」とかみさんに叱られるが、いつもの年なら種は播いても収穫できないことの方が多い。かくして食卓には青物ばかりが並ぶが、子や孫たちは向こうで肉を食べ、ジジ・ババ二人は、青虫のごとく菜っ葉を食べている。

在所の知れたものばかりを食べられるなんて、なんと幸せなことだろうか。ついでに主食のコメまで自家製だ。

引継ぎ事項

つい最近まで、貴重な農業後継者だと思っていたのだが、気が付くと後継者のいない農業経営者になっていた。一応、人並みに働くことが出来ていたので、後継者のことなど、ひっぱくして考えていなかった。

去年の1月ごろ、4人の兄弟姉妹の末っ子で次男の泰二(たいじ)が農業をやりたいと言い出した。それはありがたいことだと思ったが、なかなか勤めを辞めないでいる。「やっぱり ぬか喜びだったのか」と思っていたら、今年になって「4月15日をもって勤めを辞める」と言う。「有給休暇がたまっているので3月から百姓を手伝える」と言う。暖冬のために遅れがちだった仕事の いい助っ人になった。

泰二は家から歩いて7~8分の所に自分の家を建てて、奥さんと、小学生と保育園児の二人の子供と暮らしている。奥さんは自由業で、他の仕事をしている。今どきの農業後継者は、ほとんどがこんな様式で、同居というのは極まれだ。

若い衆(この辺りではワケショと呼ぶ)は、仕事着もカッコいい。ピチッとした股引と長そでの下着を付けて、その上に半ズボンと半そでシャツ、カラフルな靴、帽子も登山用だ。それに比べてこちらは、年中、黒のよれよれのジャージーのズボンと洗い古した白い長そでのポロシャツ。きっちゃねえ(汚い)百姓爺(じい)さんだ。これを機に、少しはあか抜けしたものを着ようと、ワークマン(大手作業着店)へかみさんと二人で出かけた。日曜日ということもあってか、10台ほどの駐車場が入場待ち。ようやく入ったが、お客は若い男女がほとんどでワークマン(働く人)のような人は少ない。古典的な作業着などは並んでいない。

だいぶ背伸びをして、よく伸び縮みする細身のズボンと、肌にピタッとして冷感があるという長そでのシャツを、とりあえず1着ずつ買った。次の日、それを着て畑に行くと 手伝いのおばちゃんが「昇(しょう)ちゃん、いいもの着ているね!」と開口一番。

「ちったあ(少しは)いい格好してねえと、ワケショに嫌われちゃうからなあ!」

着心地も思ったより快適だ。適度な締め付け感が、たるんでいた背筋をシャンと伸ばしてくれる。次の雨の日に、また同じ型のズボンとシャツを洗い回し用にと2着ずつ買って、古着はまとめて捨てた。かみさんにも「カッコいいよ!」と珍しく褒められた。

これからワケショに引き継ぎたいことは山ほどあるが、大事な百姓仕事を次の世代に伝えられることが嬉しい。感謝! ワケショ 頑張れ!

  「らくのう座」の八木節の一節より

ハァー

わしら百姓は お天道様と 山の恵みの冷たい水と 力あふれる大地の上で

  • 365日 お天気任せの気楽な仕事 春にタネ播(ま)きゃ 秋には実るよ

オオイサネ

 

ハァー

赤い腰巻 目に鮮やかに 空にケツ向け田植えをすれば 秋の田んぼは黄金(こがね)の海だ

老いも若きも手に鎌(かま)持って 重い頭(こうべ)の稲穂を刈れば 幟(のぼり)はためき 豊年太鼓が

鳴りわたる

「らくのう座」は、私たちが平成4年からやっている素人おたのしみ芸能団

※「らくのう座」は、私たちが平成4年からやっている素人おたのしみ芸能団

Written by support on 7月 19th, 2020