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楽農通信 No.52   no comments

楽農通信   去年新築した長男夫婦の家から 我が家までの15mぐらいの空き地を、雑木の中庭にしようと春からせっせと庭作りを始めた。

昼日中からそんなことをやっていては、かみさんの機嫌が悪いので、飯前仕事や雨降り仕事にこっそりとやった。

畑のくろ(畔)に積んである、抱えてやっと持ち上がる程度の平たい石をコツコツと集め、5060個の飛び石を敷いた。

飛び石は見た目もいいが、石の面積分の草取りが省けることもありがたい。

雑木は、近くの山から、これまた一人でこいだり持ち上げたりできる程度のコナラやカエデの仲間、クロモジ、ダンコウバイ、ハナイカダなどを移植した。

せいぜい2mぐらいの高さで、林というには小ぶりだが、そのうち立派な林になるだろう。

下草も、ニリンソウやチゴユリ、フタリシズカ、ホタルブクロ、イカリソウ、アマドコロ、ホトトギスなど、近くの山中で簡単に手に入るものをこいできて植えた。

今年は雨不足で水くれが大変だったが、ほとんどが根付いてチョッとした雑木林と散歩道ができた。程よい傾斜が なんとも自然な感じを引き立たせている。

この中庭を一番喜んだのは孫たちだった。

飛び石を渡るのがことのほか面白いらしい。

110ヵ月になった長男たちの娘(めぐり)も5才(朔太郎)、9才(さわ)のいとこ(・・・)たちと一緒になって両ひざにすり傷の勲章をつけながら飛び石を渡っていく。

夕方、仕事を終えて風呂に入り、中庭に置いたベンチに座り、飛び回る孫たちを眺めながら飲む冷たいビールは実にうまい。贅沢な至福のひとときだ。

楽農通信

古代インドでは人生を4つの時期(四住期)に区切るという。

学生期(がくしょうき)」師について学び、禁欲的な生活を送る。

()住期(じゅうき)」家庭を作り職業に専念する。子供を育て上げる。

(りん)住期(じゅうき)」家とも職業とも離れてやりたいことをやる。

遊行期(ゆぎょうき)」共同体に回帰することなく孤独な一人旅の異空間に突き抜ける。

          ただ、遊行期を生きる人間は極めてまれで「聖者」とされている。

ある意味勤め人は「家住期」から「林住期」への切り替えが分かりやすいが、定年なしの百姓ではどこまで行っても「家住期」が終わらない。

強いていうならば、中庭の雑木林のベンチに腰を掛け、冷たいビールを飲んでいるときぐらいが「林住期」であろうか。ささいな「林住期」である。

まして「遊行期」など「臨終期」より前に来るとは思えない。

Written by support on 8月 4th, 2013